北岳を目指す
◆ 山行月日
   平成29年10月9日(火) 
 
◆ 山行先
   鬼ヶ面山
◆ 参加者
   越之介、かもめ
◆ コースタイム
   8:30六十里越峠(登山口)…10:40南岳…11:40鬼ヶ面山…12:20北岳…12:50鬼ヶ面山…13:50南岳
   …15:40六十里越峠(登山口)
◆ 山行記
一週間後の浅草岳登山に向けて、平標山、金城山と続け大分体調も戻ってきた。最終トレーニングと紅葉偵察を兼ねて、17年ぶりの鬼ヶ面山へ出かける。自宅から守門岳の麓を迂回する国道290号線を走る。稲を刈り終えた山里の路を、ボブ・ディランを聴きながら、1時間半ほどで六十里越えトンネル手前の駐車場に着く。広い駐車場に3台の車しかない。見上げる空は低い雲に覆われている。旧峠道をしばらく進み、峠を左に折れる。広葉樹の中の急登をゆっくり登る。この辺りはまだ黄葉は早い。キュッキュッとの囀りはアカゲラか?しばらくしてマイクロ反射塔のある広場に出る。相変わらず雲は低く、望む山の頂は雲の中。ここからは作業用の水平道が続く。途中の標識に導かれ右の尾根に分け入る。ツバキの群生の中にブナの大木も見られる。右手が開け、眼下に田子倉湖が見渡せる。徐々に低灌木の黄葉が目に入ってくる、ひょいと稜線に出ると、真っ赤に紅葉した南岳の岩峰と、深い沢の正面に頂を雲に覆われた浅草岳が現れる。南岳の岩壁からギャーギャーと騒がしげなカケスが谷底へ滑空する。囀りに似合わずその姿は青く美しい。ここからは稜線歩きで、東側は垂直に切れた岩壁、西側は緩やかな斜面となって、ちょうど見頃の紅葉の世界が広がっている。進むにつれ紅葉の纏った東側の岩壁はいろんな表情を見せ、思わず立ち止まり感嘆の声を上げる。鬼ヶ面山の手前で今日初めての登山者とすれ違う。二人づれの女性で、こんなにも素晴らしい紅葉の中にいるせいか、お互い交わす言葉が弾んでいる。

浅草は雲の中①

浅草は雲の中②
鬼ヶ面山の山頂には誰もいない。いつもまにか浅草岳にかかっていた雲が晴れ、大きく穏やかな全容を見せる。田子倉から浅草への長い尾根が対岸に見渡せ、最後は急峻なつづら折りとなっていて、次週の挑戦意欲をそそられる。来週は今歩いている尾根の向こう側から見ることになり、鬼ヶ面東壁の紅葉が楽しみだ。

ようやく姿を見せる浅草
昼の休憩を取った後、浅草に続く紅葉の尾根を北岳まで足を延ばすことにする。北岳で夫婦連れの登山者に出会う。五味沢から浅草を登り鬼ヶ面を目指し往復するという。今日は誰にも出会わず、私たちが初めてだそうだ。健脚だ。歳を尋ねたところ77歳。大したもんだなあ。浅草までは紅葉の登山路がずっと続いている。秋の日は短い。往路を戻ることにする。東壁には午後の陽が当たらず翳りをつくり暗く深い。一方、西側斜面の紅葉が西日に映えて美しい。太陽の位置のよって、また違った景色を見せてくれる。いつの間にか南岳に辿り着く。

帰路の南岳から
その頃からは、会津朝日、その奥に磐梯山、安達太良山など福島の山々が、右に目を移すと燧岳、日光白根山が遠望できる。「来週来るからね」と声をかけて、一気に往路を下る。
                                                           (越乃介 記/写真)